2010年3月10日水曜日

第82回アカデミー賞におもう

第82回アカデミー賞が一昨日、3月7日(現地)に決まった。
誉れあるアカデミー賞を受賞したのは、ジェームズ・キャメロンの
「アバター」ではなく元妻のキャスリン・ビグロー監督の「ハート
・ロッカー」だった。

何だ、いややっぱり、そんなーって、感じの連発だったのが今年の
アカデミー賞。しかも皆さんご存知和歌山県太地町のイルカ漁を
盗み撮りした?いや、真っ向正面から撮影していますが、地元住人
の許可など一切なく勝手に撮影して編集した”ドキュメンタリー”
??が栄えある”長編ドキュメンタリー賞”を受賞したのだ。

いやぁ、これが今のアメリカの姿なのでしょうか。
かつてハリウッドは赤狩りの対象になり、政治思想と密接に結びつ
いていた業界であることは記憶にまだ残るところです。
もちろん当時自由闊達な議論が交わされていたハリウッドの知識人
をターゲットに警察権力の行使があったことは否めないと思います
が、その陰には時の監督や俳優で過激な思想を持つ方がいたことも
事実でしょう。

アカデミー賞を受賞した「ハート・ロッカー」はまだ観ていません
が、(近日必ずいきますね)今のアメリカ人の勇気を鼓舞するよう
な話なのではないかなと思います。
きっと素晴らしい映画なのでしょう。


しかしイラク戦争で傷ついているアメリカ…。
そのアメリカを代表するような映画が、イラク戦争ネタとつれない
日本の現政権などまったく配慮する必要がないといわんばかりの
日本たたきとも思える動物(いやイルカは動物じゃないとか)偏愛
ネタ。この賞を贈った意図を想像するにどこか空しさを感じます。

かつてない高収益を誇る「アバター」を無視してまで戦争映画を
選ぶ理由とは?そして同盟国日本に容赦ない(トヨタに続いて)
バッシング映画を選ぶアメリカとは?

今回、ナショナルジオグラフィックに所属するカメラマンがイルカ
愛護の精神とはいえ、人間よりも動物(いや失礼イルカ)の方が
大切だといわんばかりの人権侵害フィルムを撮って(それをドキュ
メントと称するのも気に食わないが)世界最高の映画賞のひとつを
受賞するのなら、アメリカの精神性も実は地に落ちたものだといわ
ざるを得ないでしょう。


リアルな場面でかつての「世界のリーダー」として力を誇示する
ことなく凋落に向うアメリカ。
何かと無理やりに戦っているようなアメリカ。どこか危なげで、
もの悲しげなアメリカの姿がそこに投影されているように私には
思えてならないのです。

10代の頃から世界をリードしてきたアメリカに憧れた私にとって
今年のアカデミー賞はなんだかすっきりしないものでありました。

1 件のコメント:

  1. まったくですよね

    アメリカの没落をみるようで悲しいです。

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