2013年12月3日火曜日

市川海老蔵さんに、訊け!!

市川海老蔵さんがNHKの番組でインタビューに応えています。

お父さまが亡くなられて来年の2月で丸1年ですが、赤裸々にお父さま《団十郎さん》のことを
テレビで語るのは、初めてではないでしょうか。

私は、代理店で勤めていた自分に約8年前ですが、彼に一度インタビューでお会いしたこと
があります。

別に歌舞伎好きなインタビュアーを立てて、2時間あまりいろいろと話を伺い、撮影をさせて
いただきました。
http://ameblo.jp/ebizo-ichikawa/

周囲の海老蔵さんの評判はかなり良かったのですが、中でも制作者の間では、「目がきれいだ」、
「こんな目のきれいなひとはなかなかいないよ」という言葉が写真の感想として伝わってきました。

私自身、インタビューの間と、その後の撮影とでお話しを伺っていて、彼のピュアなこころに十分
打たれていました。言葉の端々に純粋さが感じられて、一言でいえばすれてないのです。

例えば、ご自分が江戸時代から牽引する、歌舞伎役者の家柄になぜ、生まれてきたか。

「なぜ、僕はこの家に生まれたのか。ずっと考え続けてきたよ、子どもの時から。」

「僕がこの家に生まれたのは本当にラッキー。おそらく、もっとたくさんの人が市川家に生まれたがっていたでしょう。でもその中でも天国からこの地上を眺めながら、俺があの家に生まれるんだってね、周りをはねのけて生まれてきたんだと思うよ。」と、あの涼しげな眼で少しほほ笑んで語ってくれました。

「歌舞伎役者として生きることが僕の使命なんでしょう。で、なければこんな家柄に生まれることは
絶対にない」と。

世の中には宗教を勉強したり、転生輪廻を信じている人はいるものの、こうして、自分の生まれてきた意味を考え続けて、自分なりの答えをだしきった人に、若者にあったことはないと思いました。

そんな海老蔵さんも立派な奥様を迎えられて今では、二児の父です。
いろいろあったものの、海老蔵さん主演の「千利休にたずねよ」が公開される運びとなり、くしくも
お父さまとの最後の共演映画となりました。
http://www.rikyu-movie.jp/

そんな中、本日のインタビューは非常に海老蔵さんのお父さま団十郎さんに対する思い、そして、
さらに以前お目にかかった時よりも、ご自分の使命をご自覚されている想いがひしと伝わるもの
でした。

これからが本番で、日本の伝統芸能「歌舞伎」をしょって立つひとですが、それだけでなく、芸能の道を極めながら、ご自身の生まれた理由をそこに見出した海老蔵さんのピュアな感性に、これから多くの方が触れられる機会があればと思います。

真実をこの世において知ることは難しい。
されど、あれだけ歌舞伎という大きなテーマ、職業を通して”己を知った”海老蔵さんは、ほんとうに現代に生きる天使のひとりかと思います。

これからがほんとうに楽しみな役者であり、一人の人間として興味深く見させてもらっています。
あの生き方、言葉に触れたら、私自身もほんとうの自分を探さずにはいられなくなる。

海老蔵さん、ありがとう。
ホンマ、惚れてまうがな。

追記:当時の写真(フィルム)が掘り起しできず、本日は写真なしでアップ、恐縮です(~_~;)
私の写真家人生にとっては海老蔵さんと出会えたことはひとつの宝もの、よき思い出です。

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