2012年5月4日金曜日

仏・サルコジ大統領VSオランド候補討論に観る日本のゆくえ

昨日あたりから日本でもフランス大統領候補の討論会の様子が断片的に紹介されている。

オランド候補は最大野党社会党の党首でいわば左派にあたるわけだが主張が面白い。 

ユーロ危機等の経済問題を抱えるサルコジ大統領が緊縮財政による財政再建を訴えれば、左派で雇用対策や社会保障の充実を主張するオランド候補が「緊縮財政だけでは景気は回復することはできない。成長戦略を盛り込むべきだ」と反論する。確かに西側のコンサバティブの経済評論家や保守政治家層ならいいそうな発言だが、緊縮財政花盛りのヨーロッパで、しかも、左派の党首がそうした発言をするのは少し面白い。

また、フランスといえば原発を120機も保有しているといわれるが、やはり原発は国の財産なのだ。

サルコジ大統領は、最後懸命に原発の必要性を訴え、古くなった原発も『フランスの原発は最高水準にある。日本の福島は地震ではなく、津波によって冷却装置が直撃されたのであって原発自体に問題があるわけではない。フランスでは津波が起こりようがない」と熱弁を振るった。この討論番組を一部報道した朝日では、古館伊知郎アナによって、「勝手なことばかりお互いに言ってる感じがする。福島の原発も地震によって亀裂が入った可能性があることが噂されている」と、一蹴した。

しかし、日本のマスコミはこぞって原発反対を訴え、その理由をさもありなんとくっつけてくるのだが、まっこうから原発を国にとって必要なエネルギーとして持論を力強く展開したサルコジ大統領の熱意をみならってもらいたいとさえ思う。何ら論理性を持って実証されていない『原発=危険』の図式を繰り返し、国民の不安を煽るだけで何ら国益に資することのない不毛な発信といえるのだ。

左派の社会党でも国家の実益を考え、「緊縮財政だけでは国が富むことはない」と積極的に成長戦略を取り入れようとするフランス次期大統領候補。『フランスの原発技術は最高峰だ』として国家の基幹産業を守ろうとする現役フランス大統領。

どちらも各政策においては違った顔を持つが、それでも日本のようなどちらともつかないような政策論争、主体が何なのかさえ分からない日本の政争の愚とは明らかに違う。
日本のマスコミも政治家も虚心坦懐に日本の未来にとって何が国益に叶うことなのか、何を守れば政治家として、日本のマスコミとして使命を果たしたといえるか、もう一度、真摯に問うべきではないだろうか。

今、日本の産業問題も原発を含め、もう一歩踏み込んだ国家議論が必要ではないか。日本の、日本人による成熟した、国益についての発展的議論を切望するものである。

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