2009年12月6日日曜日

「子どもいらない」は本当か??

内閣府といっても「男女共同参画局」による世論調査だが、「子どもを持つ必要はない」と答えた人は男性で38,7%、女性で46,4%に達したそうだ。これは平成4年の調査開始以来の伸び率で2年前に比べても6,0ポイント増だという。しかも年代別でみると30代では、59%、20代では63%もの人が「子どもを持つ必要なない」と答えているそうだ。

まったく末恐ろし~い。
この数字だけで見るとなんとも日本は、沈没船に乗っているようなものではないだろうか。
ちなみに人口減少問題は、お隣韓国では妊娠中絶をより厳罰化することで歯止めかけようとしている。

この記事を一面で報じた産経新聞によると、『内閣府の担当者は、「個人の生き方の多様化が進んでいる」としている。』とだけあったが、本当にそれだけか、と思ってしまう。

『個人の多様な生き方』といえば、もちろんそういえないこともない。

が、しかし、本当にそう答えた人は、本心から望んで『子供はいらない』といっているのだろうが。
確かに最近は、草食系男子とか、それに対して肉食系女子とか、論じられる風潮を見ると、子どもを持つ、持ちたいと思う以前の生殖行動の問題も大きいような気がするのだが。
種の根絶の危機かな~。

しかしなぜ、そうも人は「子孫を生み増やす」、という自覚が少なくなってきたのか。

自分自身のことで言えば、別に独身でいたいとか、子供はほしくないとか、明確にしてきたわけではないけれど、しいて言えば、余裕がなかったのは事実である。自分が生きていくことだけで精一杯であったのだ。
ましてやバブル崩壊以降に成人した若者(20代や30代)であれば、長引く不況下で育ち、先行きの見えない社会情勢の中で、前向きに自分たちの未来を創造していくこと、未来が明るいものとして末広がりの人生というのがイメージしづらいのではないだろうか。

未来を生きる自分の姿を思い浮かべる時、そこに家族はいるのだろうか。

そして自分が選んだ相手と結婚をし、「子はかすがい」と呼ばれるけれど、二人の間に苦労を分かち合って生み育みたいと思わせる存在は、そこにいるのだろうか。 イメージできますか?

我々の子ども時代から核家族化が進みはじめたように記憶しているが、バブル崩壊以降になると、親の共働きが多くなり、家族で食卓を囲まないことや、コンビニ弁当を子どもの学校行事に持たせる親が増えていることが数年前には新聞報道されていた。

家族の絆は、思っている以上に簡単に結ばれるものではないことは承知している。どんな家族でも固有の悩みや苦労は抱えているものだ。特に経済的な問題、親の余裕のない姿というのは、家族崩壊の予兆であるし、実際に、親が「今は苦しくても先行きはこうなるのだ、こうするのだ」、という強い光明思念(ビジョン)を持っていないと、子供の人生を明るい希望に満ちたものに導いてやるのはやはり難しいものだ。

逆に将来に夢や希望が一杯あるものだと、親がその身、その言葉ででもって教えてあげれば子供は、自分の将来を夢一杯に描き、「自分に親がしてくれたように家庭を築き子供を育てたい」と考えるのは自然なことだ。

それが、学校教育(日教組)で「なぜ子供が出来るのか」→「親の性欲の結果である」などという教育がまかり通っているようでは、生徒が明るいビジョンをもち、子供を生み育てるという苦労を買って出るようなことは、割に合わないと考えても当然だろう。人間の尊厳がそこにはないからだ。

『聖域なき構造改革』は、本当は教育の領域に踏みこまなくてはならないのではないか。

子供手当てのように使えばなくなるお金のばら撒きではなく、「本当に日本に生まれてよかった」と、「日本人でよかった」と思えるような未来が明るく育まれていくような国家ビジョンを指し示すこと、そして、ニッポンが世界の中心となってリーダーシップを発揮し、世界を繁栄に導くようなシナリオを描いてこそ、真の少子化対策といえるののではないか。


おっと、社民党の党首が少子化担当大臣じゃあね。
そもそも論が間違ってるか。

2 件のコメント:

  1. 時々妻と産婦人科に行きます。
    ものすごい混んでいます。
    不妊治療の為に何十万から百万以上かかってもかかってでも子供を授かりたい人が沢山います。
    子供要らないが40%?冗談では?
    そんな大本営データまったく信用できません。

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  2. なるほど、確かにそうです。
    冒頭書きましたが、これは男女共同参画局による調査なので、調査対象自体に偏りがあるのは否めません、恐らく国民全体に無作為に抽出したならば、こういう数字にはならないでしょう。あくまで一つの目安です。

    子供はいらないという人の一方で子供が出来ないと悩んでおられるご夫婦も多いことは重々承知しておりますので。

    『子どもはいらない』と答えた人の本音に対して、「本当にそうですか?」といいたかったのと、社会の風潮に対する警告でもありますので、ご容赦ください。

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